星 と の 距 離 は 、 何 万 年 も か か る 道 。

死 ん で 、 生 ま れ て 、 死 ん で 、 生 ま れ て 、

何 度 繰 り 返 し た ら 、 辿 り 着 く の だ ろ う 。








【 恋する星 /03.】








店を出る頃には、2人とも結構デキ上がっていたけど、店主さんが気をきかせてくれたみたいで、
無事、タクシーに乗り込んだ。


「家、どこ…」

ですか。と、聞こうと思ったけど、知られたくないかもしれない。
僕が先に降りたほうがいいだろう。
自分家の住所を告げる。

スターはほんのり赤く染まった顔でふんふん鼻歌を歌っていた。


「明日は早いんですか?」
「うん。お前は」
「僕は普通です」
「そか。」
「はい。」
「なー、」
「はい?」
「お前ん家泊まっていー?」
「…僕ん家?なんでですか」


聞き返すと、スターは組んだ膝の上に肘をついて、手のひらにほっぺを乗っけた。
そして斜め下から僕を見上げて、にっこり笑う。


「もっと一緒にいたいから」


僕はぱちぱち。
瞬きする。

スターもぱちぱち。
瞬きした。


「おーい、チャンミン?」


……うん?
……………。
………… 一緒にいたい?


「………………ええっと、それは…」


どーゆう意味で。

僕が女性なら絶対口説かれてると勘違いしてしまう台詞だ。
家に帰るの面倒だから泊めてーみたいなノリならまだしも…
友達として親しくなりたいならそう言えばいいのに。
しかも0時過ぎてるし、帰っても寝るだけだ。

それなのに、
一体どーゆう意図…?







……あー、だめだ。

ちょっとした言葉選びを深く考えてしまうなんて…スターより僕の方がどうかしてる。
意味なんかないかもしれないし、
大のつくスターなんだから、一般常識に収まるわけない。

深く考えるのはやめよう。

ブンブン頭を振る。






「…ダメ?」
「え、あぁ、ダメじゃないですけど…」
「さんきゅ~。お世話になりまーす」
「…でもですね、あまり気軽に親しくもない人の家に行ったらだめですよ。」
「だいじょーぶ、だいじょーぶ。」
「言い切れません」
「だって、俺とチャンミンは親しいだろ?」
「……今日会ったばかりです」
「じゃあ、いつから親しいに入んだ?」
「3回目です」
「回数なの?」
「はい」
「気持ちじゃないの?」
「それもあります」


「じゃー、俺が親しいと思ってたら、今は片想い?」


……うん?
……………。
……………片想い?

…おっと、深く考えんのはやめようと決めたばっかりじゃないか。

そうそう、つまり、スターは僕と親しくなれたと思っているのに、お前はどうなんだと。
一般的な言葉に置き換えるとそんな感じか。
そういう意味でいえば、


「………りょ…両想いと言えなくもないです」


スター語に直して告げた。


「ならいーじゃん」
「でもですよ! 僕があなたの私物を盗むとか、盗撮したりとか、あとなんだろ、
 不利益になるようなことしたらどーするんですか」
「ん~、俺に見る目がなかったってことかな。」
「そんな、ちゃんと自分を守ってください」
「わかったー」
「わかってないでしょ」
「わかってるー」
「絶対わかってないです」
「あのな、俺が大人に見えねーの?」
「…」
「なんだよ、その間は」
「いえ……」


「安心しろ、お前を守れるくらい大人だから」


……うん?
……………。
…………僕を守る?

…つー…まり他人を気遣う余裕があるくらいの自己防衛はできますよと、
そーゆうこと…だろう。


だけど、あんまりに真っ直ぐ僕を見つめるから、
僕はどんな顔をしていいのか、何て返せばいいのか分からなくなって、

窓の外に目を向けた。
















結局、僕はスターと一緒に家に帰ってきたのだが、


「うわー、すげー、広いー、キレー」


リビングに足を踏み入れるなりの第一声。
バッと勢いよく僕を振り返る。


「お前のマンションなの?」
「はい、まぁ」
「社会人なんだ。俺、お前は学生だと思ってた…」
「まさか。そんなに若くないですよ」
「ワンルーム的なアパート想像してたのに」
「ボロボロの?」
「そーそー」
「あなた、そんな部屋のどこで寝る気だったんですか。」
「お前のベッドで」
「僕は布団無しですか」

「一緒に寝ればいーだろ」


…狭いベッドでくっついて?
……。
………っと、待て待て。
おかしな想像が始まる前に強制終了。

はいはい、つまり、修学旅行みたいな密集した環境でも寝れるってことだろう。
でもそれは、正直、


「嫌です」
「寝相悪くないぞ!」
「いえ、あの、それは、その、とりあえず、…ボロアパートには住めないです」
「だな。実際高級マンションだし。つかマンション買えるって、仕事は何してんだ」
「会社やってます」
「…やってるって…社長とか?」
「まぁ、そうです」
「なんかすげーな、お前」
「ヲタクはお金ないと存分にできませんしね。そりゃ頑張って稼ぎますよ」
「そこな。無理してほしくはないけど」
「モチベーションでは仕事しませんが、コレに限ってはファンの宿命、必然で働きますよ」
「なんかチャンミンの新しい一面だなー」
「そーですか?みんなと同じですよ。ファンはそんなもんです。それより、明日早いんでしょ?」
「うん」


リビングの右手にあるドアを開けて、どうぞと手で促す。


「この部屋使ってください。必要なもの一式揃ってますから」


スターは部屋に足を踏み入れるとグルリと周りを見回した。


「お前ん家はホテルのスイートみたいだな。ゴミも落ちてないし、パリっとしてんなー」
「寝るだけですし、ハウスキーパーも入れてますから」
「なるほどー」
「さ、お風呂に案内しますよ」


ベッドの上に置いてあるスウェットの上下を持ったスターを、今度は浴室に連れて行く。


「ごゆっくりどうぞ」
「さんきゅ」


ドアを閉める僕に片手をひょいと上げる。
その仕草だけでも指先までが洗練されていて、
テレビで見るスターは作り物じゃなくて、スターの一部分なんだなって、
当たり前のことを思いながら扉を閉めた。



「さて…まずは、手当たり次第に…」

ノートパソコンを開いてレラ教徒達に切実なメールを送る。

「チケット探し中。ユノペン知ってたら紹介してくださいっと…あとは…」

一般販売の有無を一応確認。
やっぱり年内のツアーはもう買えない。
チケット求めてます譲ります掲示板に書き込んでおく。
できることはこれくらい。


「…難しいか…いや、でもなんとか…」


チケット戦争の大変さは身に染みてわかってる。
でも、自分で手に入れて会いに行くって言ったんだから、コネクションでも何でもフル活用してやる。






「チャンミ~ン、風呂、さんきゅ」


のんびりした声。

頭を拭きながらスターが出てきたけど、
上半身を隠すのは垂れたバスタオルだけだった。


「…どーいた…………し…まして…」


程よく筋肉のついた体は服の上から見るより逞しくて、滑らかな流線が美しい。
だけどバキバキで硬そうでもないから、抱きしめても心地いいだろう……

……って、をいー、僕!!
頭おかしいぞ。
確実におかしいぞ。
抱きしめた感触なんか想像してどーすんだ。

レラ様にハグしてもらった後遺症か。
そーゆーことか。

…頭を冷やしてこよう。


「えーと、リモコンはそこ、飲み物は冷蔵庫にあるのでお好きなものをどうぞ。」
「お前の部屋は?」
「あそこです。」
「入っていい?」
「構いませんが、面白いものないですよ」
「さんきゅ。牛乳ある?」
「はい、冷蔵庫に」
「もらうなー」


スターはくるりと方向転換して冷蔵庫に向かう。
僕は浴室に向かう。

だけど…

今度はその背中に視線を持ってかれたせいで、自宅で壁にぶつかるという失態を犯し、




…星を見るはめになった。










続く..

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コメント

ありがとうございます。

>ちゃみ さん
こんばんは!お久しぶりですね~
「恋する星」気に入っていただけてるみたいで嬉しいです(笑)初めての非リアル…私も楽しませていただいていますwww
急かさず待っててくださるとか、嬉しくて泣いちゃいますYO!いえいえ、まだまだ更新頑張れますので、どんどこいきたいと思います!
四話は私的にはお気に入りなので(笑)ちゃみさんも楽しんでくださったら嬉しいです♪

YUKA | 2016.10.23(Sun) 18:20:14 | URL | EDIT
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YUKA

Author:YUKA
ある日突然、ユノに恋をしました。
気付けば、チャンミンに構って欲しいユノと、ユノの側にいてくれるチャンミンの図に、萌えまくっていました。腐り具合は、きっとこれから進行してゆくのでしょう。

東方神起ありがとう!

「東方神起 RISE AS GOD」
「東方神起 LIVE TOUR 2015 WITH」




素敵な画像をお借りしました。
ありがとうございます。