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tare.gif 【タレソカ学園高校/06.】







ハンカチで目元を覆った彼女が、僕らが来た道を駆けて行ってすぐのこと。



「…そこにいんの、誰だ?」

……!!
驚きすぎてビクッと体が震える。

まさか、盗み聞きしてたの、バレてた…?

今ユノと顔を合わせるなんて無理無理無理。
顔の筋肉が硬直していて愛想笑いすらできない状態なのに。

どうかバレていませんように。
なんだ、ウサギさんか。みたいなオチになりますように。

限りなく気配を消して木と同化していたのに、それもむなしく…
サクサクと地面を踏みしめる足音がどんどん近くなるから
脳をフル回転させて、盗み聞きしていた言い訳を必死に考える。

だめだ。
絶妙な言い訳なんて出てこない。
そもそも考えるには、状況が悪すぎる。


つまり、何の覚悟もできていないのに、
目の前にユノが現れた。


今朝と変わらないキラキラした笑顔を浮かべて。



「ん?チャンミンじゃん。…なんでそんなとこいんだ?」


      え?

責めている口調ではない。
焦っている口調でもない。

告白された現場を見られた気まずさとか後ろめたさとか、
そんなものは一切ない。
いたなら声かけてくれればいいじゃん、っていう、そんなノリ。








    平気なんですか」

そんな心の声が、思わず口をついて出ていた。

「……ん?」

自分でも何言ってんだろうって思うんだから、ユノはなおさらだろう。
首を傾げて僕を見ている。


それでもなお、飛び出しそうになる言葉。

「なんで……」

告白される現場を見られて、何事もなかったかのような顔をしているんですか。
僕に見られても別に構わない?勘違いされても気にならない相手ということ?


それを必死に飲み込んで、

「…、なんで…でしょうね」

それだけを口にする。


「どうした?大丈夫?」

ユノが僕の顔を覗き込んでくる。
後輩の面倒見が良くて、気遣いまでできる優しい先輩の顔。


そんなのいらない。

「…やめてください」
その他大勢の一人にかけるのと同じ言葉なんて、掛けられたくもなかった。

「何をやめろ?」
「それです」
「でも…」
「だから、やめてください!」
「………お前さ」

ユノの呆れたようなため息が、胸に刺さる。
「そういう態度はどうかと思うよ」


分かっている。
僕が勝手に傷ついているだけってことくらい!
けど、


「ユノヒョンこそどうかと思いますっ」


反射的に言い返していた。
さっきまで我慢できたのに…今は言葉が溢れてくる。


「後輩と…しかも高校生の女の子と抱き合うなんて、問題だと思います。
 未成年ですよ。倫理的にもどうかしてます。
 しかも副会長と付き合ってるなんて…誰とも付き合わないって言ったのに……」


僕の頭の中ではユノも高校生だという意識は完全に飛んでいたし、
目の前にいるユノと現実のユノさえもごっちゃになっていることにも気づかない。
ただ、言わずにはいられなかった。


「それに、ユノヒョンは僕の  
「待て、とりあえずちょっと待て。わかったから」


何が分かったのだろう。
僕がどんな気持ちでいるかなんて、…今のユノになんか、わかるわけない!



「あのさ、抱き合うって」

ユノは両手をひらひらと顔の前で振った。

「…思い出せよ。この手はどこにあった?」

どこ?どこにあった?

「なんでそんなこと…」
「いいから、答えろよ」


思い出したくなんかないのに、すぐに映像が浮かんできた。
彼女がユノに抱きついたとき、その手は……


「…した。下にありました」


ユノは彼女を抱きしめてはいなかった。


「分かってんじゃん。で、…俺が付き合ってるって言った?」


ユノがはっきり口にしたかと聞かれれば


「…言ってません」


そう、なにも答えはしなかった。


「だろ? だからお前に非難される覚えはない。
 頭冷やしてから生徒会に顔出せ。役員には言っとく」 


ユノはフイと目を反らせて、
まるでもう僕なんか見えていないみたいに、横を通り過ぎてゆく。


僕は振り返った。
今なら伸ばせば手が届くのに…
まるで透明なガラスに仕切られているみたいで。

触れられない。
声も届かない。
目に映るだけ。

ユノの背中は、どんどん小さくなる。
遠くなる。





……そして、見えなくなった。









***



どのくらいそうしていただろうか。


痛みを思い出して、視線を落とす。
爪が掌に食い込んでいた。
ゆっくり開くと、赤い跡が残っていて…白くなった指先は微かに震えている。




僕はまだどこかで期待していたみたいだ。
ユノが振り返って、おいでって手招きしてくれるんじゃないかって…


バカみたい。




……もっときつく、拳を握った。















続く

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読み返していて、ヒドイナコレ!!って自分でツッコミ、
手を入れ直したら、2部に分れてしましました。
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YUKA

Author:YUKA
ある日突然、ユノに恋をしました。
気付けば、チャンミンに構って欲しいユノと、ユノの側にいてくれるチャンミンの図に、萌えまくっていました。腐り具合は、きっとこれから進行してゆくのでしょう。

東方神起ありがとう!

「東方神起 RISE AS GOD」
「東方神起 LIVE TOUR 2015 WITH」




素敵な画像をお借りしました。
ありがとうございます。
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