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誰かが僕の髪を撫でている。
優しい手だ。

重たい腕を持ち上げて、その手を掴みぎゅっと握る。

ゆっくり瞼を持ち上げると



目の前にユノがいた。














     【僕らの、/09-2.】












「…いつ来たんだ?」
「いつ?」

僕はぼんやりした頭で、分からないまま聞き返す。
暗くてよく見えなかったけれど、ユノは笑ったようだった。


「目が覚めたらお前がいたから」


僕がいた?

あぁそうだ、眠れなくてここに来たんだった。

間抜けなことに、すっかり寝入ってしまったらしい。


「腕、痺れてないか?」


腕?
ユノの小さな頭が乗っかっている。

動かして引き寄せてみると、唇が髪に触れた。
だからそのまま唇を押し当てる。

ユノが息を止めたのがわかった。


「大丈夫みたいです」

「…お前…、寝ぼけてんの?」


ユノはゆっくり息を吐きながら、僕に問いかけた。


「…きっとそうですね」


他人事のような自分の呟き。

これが夢でなければ、僕は、どうかしているにちがいない。
いつの間にかベッドに入り込んで、ユノを…恋人がするみたいに腕枕に抱き込んで
今も離さず、ここにいるのだから。

しかも、こんなことをしているのに、妙に落ち着いていた。
本当にここは夢の中なのだろうか。
…夢ならいい夢だし、現実ならそれはそれで…どうだろ。問題ありかも。


そんなことを考えていたら、ユノは僕が握っていた手をやんわり抜こうとする。
でも僕は指を絡めてそれを引き留めた。

ユノの困惑が伝わってくる。
でも、離したくないんだからしょうがない。



「チャンミン、…ほんとにどうしたんだ?」
「…どうしたんでしょうね?」

聞いてもなにも出てこないと思ったのか、
ユノはため息をついて別の質問をした。

「じゃぁ、なんでこっち来たんだ?」

なんで…
そう、そうだ。

「怖い夢、見たんです…」

ぽつりと呟く。

「…どんな夢?」

僕の行動はそのせいだと納得したのか、すごく優しい声になった。

目を閉じて思い出そうとする。
どんな…


「…ユノヒョンが…、」


僕じゃない腕に奪われる夢。
映像が浮かんだとたん、ざわっと鳥肌が立つ。


     あれは、夢じゃなくなるかもしれない夢。


言葉にすると現実味を帯びてしまいそうで…
だから、


「……テラノザウルスをハイキックでぶちのめす夢です」
「ジャンプの世界だな。それのどこが怖いんだよ」
「そのあと、ヒョンはトリコのごとく丸焼きにして食べました。一人で」
「お前も食べたかったの?」
「そうです」
「そりゃ悪かったな」
「いえ、全然。問題はそこじゃないんです」
「ん?」
「食べすぎで、ユノヒョンがぽっちゃりになりました」

ユノはぷっと吹き出すと、肩を揺らして笑った。

「…体型確認しに来たってわけ?」
「そうです」
「プッ、…そっか。」
「そうです」


「…で、ほんとは?」


笑いながら聞いてくる。
今日のユノは煙に巻かれてはくれないらしい。


「…なんで聞きたいんですか?」


問いを問いで返す。
そしたらちょっと間があって…答えが返ってきた。



「不安そうな顔したから」


夢を思い出した時だろうか。
思わず、ユノの手を離して自分の顔に触れる。

でも待てよ。
ひとつの明かりもついていないこの部屋で
僕が見えるのはディテールだけなのに、ユノに僕の表情までわかるわけがない。


「見えないでしょ?」
「見えるよ」
「心眼とか言います?」
「それでも見えるけど」
「じゃぁ、当ててみてください」
「ん~…」

今考えてるんじゃないか!
そうつっこみを入れる前に、ユノが口を開いた。

「ハグされたこと、気にしてるんだろ」

そう。
始まりは、そこだ。

「…なんでそう思うんですか」
「お前の視線、やけに俺の背中に向いてたから」

僕にそんな自覚は…あった。

「でもそれ、心眼じゃなくて観察眼じゃないですか」
「心眼の方も知りたいの?」
「……いいえ」

僕がさっき口にできなかったことをユノが口にしたらどうしよう。
そんなことを考えてしまった。
いくらユノだって、僕の頭の中まで覗けるわけがないのに。



「ジョンホ先輩のアレは、俺で遊んでるだけだから」

ため息混じりにユノが言う。
ハグなんか気にするなということだろうか。

気にならないわけじゃないけれど、僕のマイナス思考はもっと深くまで
進んでしまっている。

何も言わない僕の様子を伺いながら
ユノは言葉を継いだ。

「それとも、ジョンホ先輩が……気になるのか?」

ちょっと棘のある声だ。

「チャンミン」

答えを促される。

「いえ…そういうわけではないです」

ジョンホ氏がユノを……そう思っているわけではない。

「違う、そういう意味じゃなくて」
「?」
「…好きなのかって意味」
「誰が?」
「…お前が」
「僕が、ジョンホさんを?」

ユノは少しだけ首を縦にふった。
僕がジョンホ氏を好きになるだなんて、あり得ない。

「そもそも同姓ですよ? あるわけないじゃないですか」

男が好きなわけじゃない。
むしろお断りだ。

もちろんユノは別だけど。



「…今日は…あんまり読めないみたいだ…」

おもむろに、ユノがそんなことを呟いた。
片手で目を覆っている。

「ユノヒョン? 」

…珍しい。
表情が見えないと、思考も読みずらいのかもしれない。


「だから、お前から言えよ」

話が最初に戻ってくる。
ユノは目を覆っていた手を離して、僕をまっすぐに見た。


僕の話を、聞いてくれようとしている。


それがわかるから、

「…ユノヒョンが…、」

重い口を開いて、もう一度言葉にしようと試みる。

けれど、…やっぱりできなかった。


しばらくの沈黙。


答えない僕に、やっぱり聞き出すことを諦めたのか、ユノが口を開いた。


「…なぁ、チャンミン。何も心配する必要ないから」


ユノはとても優しい声で諭し、とても優しい手つきで僕の背中を撫でた。



さっきは考えが読めないって言ったくせに
僕の頭の中を覗いて、全部知っているかのような言葉。



   必要がないって、一体どういう意味?

   どんな不安を抱いているか分かってて言ってんの?

   僕を不安にさせるのは、ユノなのに。


…いや、違う。責任転嫁だ。
僕が勝手に妄想に囚われて、独りでぐるぐるしているだけだ。


いつもなら素直に受け取ることができるのに…



もう、わからない。

ユノが何を知っていて、
何をわかっていなくて、
どうして僕にそう言うのか、

何もわからなくなってきた。







だから。







「今…僕が考えてること、わかりますか?」



僕は、頭の下から腕を抜くと、右足でユノの体をまたいだ。
それから、両手を顔の横につく。


いつぞやとは正反対の態勢。
今は僕が見下ろしている。


距離が開いた隙間から冷たい空気が流れ込んだ。









僕は、

ユノの言葉を、

頭じゃなくて行動で確認しようとしている。




ユノが困ることくらいわかっているのに、

それでも…それでも、この先にあるかもしれない何かを、

知りたいと、そう望んでいるのだろうか。









続く


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びくつき更新、セカンド…いや、ダイジョーブ、ダウジョーブ。
書いてるのは自分なのに、校正しながらこの先を妄想してニヤケてました(笑)
人には見せられん顔だ…ドンマイ!!
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コメント

待ってました♪

本当に、待ってましたよぉ(^-^)

チャンミン、是非積極的にいってほしいです(照)
最近、いろんなブログが荒らされてるみたいなので、積極的に好きな気持ちを表明しておこうと思って、コメント書きました。
あぁ、展開が気になります♪
楽しみに待ってます(^^)

スカイ | 2013.09.25(Wed) 19:25:04 | URL | EDIT

おぉ~!待ってました!待ってまぁす★(笑)
受ユノが、チャンミナって甘やかすのもすきだけど、『お前』って言うのが大好きなんですよ(笑)
韓国のニュアンスわからないけど、実際、お前呼びしてるんだろうか…知りたい…w

k | 2013.09.25(Wed) 23:55:17 | URL | EDIT

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| 2013.09.26(Thu) 01:48:15 | | EDIT

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| 2013.09.27(Fri) 09:09:59 | | EDIT

ありがとうございます。

>スカイさん
待っててくださったとか!ありがとうございます♪
チャンミンはきっと積極性をいかんなく発揮してくれることでしょう(笑)
ブログ荒らし・・・そんな恐ろしい事件が(><)
心配してくださっているのですね。重ねてありがとうございます!

YUKA | 2013.09.29(Sun) 02:03:24 | URL | EDIT

ありがとうございます。

>Kさん
待っててくださってありがとうございます♪更新のしがいがあるってものです!
「お前」萌え!!わかりますーっ私も大好きなんです(笑)
なんでしょうね、このトキメキ!
動画の字幕見てるとたまにあるので、きっと実生活でもお前呼びでしょう!!!

YUKA | 2013.09.29(Sun) 02:06:30 | URL | EDIT

ありがとうございます。

>す*****さん
萌えていただけて何よりです(笑)
続き、がんばりますので、楽しみにしてくださーい!
萌えっていいですよね、なんでしょう、二人は存在自体が萌えなんでしょうか・・・

YUKA | 2013.09.29(Sun) 02:08:22 | URL | EDIT

ありがとうございます。

>ま****さん
みなさん荒らしの被害に遭われているのですね・・・
ご心配いただいてありがとうございます!
荒らされてもブレない鋼の心をみなさんに作っていただいているので、大丈夫です(笑)
あの、今更ですが、September 2013 05ユノのテンション上がる壁紙でお世話になっております(>▽<)
って管理人様でしょうか・・・違ったらどうしようと思いつつ。ありがとうございます!

YUKA | 2013.09.29(Sun) 02:19:28 | URL | EDIT

拍手コメントありがとうございます。

>おお~!さん
そうだー!!いけいけチャンドラー!!
私もそう思っています(笑)
もっとにやけていただける展開をお届けできるように、妄想に励みます♪

YUKA | 2013.09.29(Sun) 02:30:18 | URL | EDIT
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YUKA

Author:YUKA
ある日突然、ユノに恋をしました。
気付けば、チャンミンに構って欲しいユノと、ユノの側にいてくれるチャンミンの図に、萌えまくっていました。腐り具合は、きっとこれから進行してゆくのでしょう。

東方神起ありがとう!

「東方神起 RISE AS GOD」
「東方神起 LIVE TOUR 2015 WITH」




素敵な画像をお借りしました。
ありがとうございます。
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