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肩がぶつかりそうな距離にいるだけで、そわそわしたり。

可愛い姿を見せられると、頬が緩んでしまったり。

笑いかけられただけで、どうしようもなく心をくすぐられたり。

不意に目が合うと、思わず反らしてしまったり。

所構わず、思い出し笑いとかしてみたり。



ユノへの気持ちは封印しよう。
このあいだ、そう決めたのに。

意思の力ではどうにもできないことがあると知った。




…僕の行動は、ぜんぶ“不正解”だ。











     【僕らの、/06-1.】











「チャンミナ~」


人込みをかき分けてこっちにやってくる奴がいる。
キュヒョンだ。

「持ってきてやったよ。飲むだろ?」

両手に持っていたワイングラスの左側を僕に差し出して、ニヤリと笑った。
なみなみ注がれているところを見ると、僕を付き合わせる気満々といった感じだ。

相変わらずで、笑ってしまった。
今、僕らは事務所の忘年会というやつに参加している。


「ほどほどにしとけよ」

グラスは受け取る。
けれど面倒を見るのは面倒くさいので、一応注意をしておく。

「大丈夫。俺、底なしだから」

キュヒョンは自慢げに胸を張った。

酒に付き合うのもいいかもしれない。
頭を悩ませることを忘れてしまえる。






じつはあの日から、ユノとまともに会話をしていない。


      ユノが僕に求めているのは、東方神起としてのチャンミン。


ユノの事が好きな僕じゃない。
わかっている。
そんなこと。

僕のやるべき事は、今までのように接すること。
わかっている。
でもできない。

肩を寄せて、体に触れて、笑い合って。

成すべきことと、知ってしまった感情に弄ばれている今、
そんな行為は、暴れ出す気持ちを鎖もつけず野放しにするようなものだ。



もう…僕に出来るのは避けることだけだった。



当然ユノはこの状況を察していただろう。
心配そうな瞳がよく僕を追いかけていたから。

けれど。

自分の気持ちにも、ユノの気持ちにも、どれもこれもにフタをして
気付かないふりをし続けている。







「あっち。」

ぷに。

僕の頬に人差し指が突き刺さっていた。
キュヒョンの指だ。

「お前…何してんだ」
「ん?何って親切だけど」

返す言葉もなくて、黙ってしまう。
そんな反応に満足したのか、キュヒョンはグラスを傾けて美味しそうにワインを味わう。
ペロッと唇を舐めると、さらに、ぐいぐい指を押してくる。

こいつも思考を読むことに長けているんだった。
ユノのことを考えていたことがバレたのだろう。
なぜ僕の周りは超能力者みたいな奴が多いんだか。

頬に刺さった指を払い退ける。
わかっている。ユノが向こうにいることくらい。
いくら距離を置こうとしてみても、全身の意識はユノに向いてしまうのだから。


動かない僕の様子を探るように見ていたが、肩をすくめると
キュヒョンはユノの方を向いた。

「あ、ミンジュンだ」
「えっ!?」

反射的に振り向く。

ユノは後輩に囲まれているけれど…
…しかしその中に黒髪の長身はいない。


………騙された。


今キュヒョンがどんな顔をしているかなんて、想像するまでもない。
僕が思い通りの反応をしたもんだから、満面の笑みを浮かべているはずだ。
非難がましい視線を向けると、慌てて真顔をとりつくろう。

「見間違いだった」

肩をすくめてさらりと言い放つ。

「このやろ…」

まったく、苦笑するしかない。
軽く蹴ってやると、ごめんごめんと笑いながら、こぼれそうになったグラスを立て直した。


きっとミンジュン絡みでユノと何かあったのかと聞かれるだろう。
けれど、かくかくしかじかで…なんて言えるはずもない。
苦しい言い訳だが、ケンカしている、これが無難だろう。


けれど、そんな言い訳の必要はなかった。

「…まぁ、飲もうぜ!」

キュヒョンは僕のグラスにカチンとぶつけると、ユノのいない方向に歩いてゆく。


聞いても本当のことは答えないと思ったのだろうか。
言いずらい僕の心境を気遣ってくれたのだろうか。
それとも短い時間の中で大体の事情がわかってしまったのか。

きっと全部だ。
この明るさと、気遣いが、キュヒョンのいいところだ。

そのうち、ちゃんと話そう。


僕は、キュヒョンの後を追って、さらにユノから離れた。







「そういえば、大丈夫だった?」

人込みをかわしながら壁際に抜けると、キュヒョンが思い出したように尋ねる。

何が言いたいかは、すぐにわかった。

公式にカムバックを発表してから数日、多くの反応があったらしい。
歓迎する声。
戸惑う声。
心配する声。

その中でも…同じ業界にいるのだから仕方ないことだけれど、耳にしたくない話も入ってきていた。

「もう、過去のことだし。そっちは気にしてない」

そう。
今では関係ない。
僕らは僕らだ。


「いやいや、お前は大丈夫だって分かってるし。ユノ先輩のこと」

ユノのこと?
キュヒョンは僕の顔を見て、驚いたように声を上げた。

「まさか、ユノ先輩も大丈夫だとか、思い込んでたりしないよな?」


ドキリとした。


…キュヒョンの言うとおりだ。
心のどこかで、僕は“ユノなら大丈夫だ”と思い込んでいた。
いや、正しくは、顔を突き合わせて話すのは気まずいから、大丈夫だと思おうとしていたのかもしれない。

「俺らが大丈夫ですかなんて聞いたって、笑って大丈夫って言うに決まってるし」

そうだ。大丈夫じゃなさそうなそぶりなんて、あのユノが見せるわけない。
本心はどうであれ、絶対爽やかに言い切る。

「ユノ先輩が寄っかかれるのは、お前しかいないだろ」

説教モードに入ろうとしていたキュヒョンだが
顔色を無くしている僕を見てか、呆れたようにため息をついた。

「…あー、もういいや。行ってこいって」

僕を追い払うように手を振った。









そのとき、目の端に部屋を出ていくユノの姿。
そのあとを足早に追う、マネージャー。


何かあった?


キュヒョンも気付いたらしく、僕らは顔を見合わせた。
すかさず僕からグラスを取り上げる。

「急げよ」

その言葉に頷く。



ありがとう、キュヒョン。
僕は二人を追いかけた。






続く



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キュヒョン…笑顔が可愛いですよねぇ。
でも、なぜか腹黒であってほしいという願望が…(笑)
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コメント

毎日そわそわと待ってました(笑)( ̄∇ ̄*)ゞ
更新ありがとうございます。嬉しいです!

すみません | 2013.07.21(Sun) 17:34:09 | URL | EDIT

ありがとうございます。

やっぱりチャンミンと同じそわそわですね!(笑)
更新を喜んでいただけるとは・・・嬉しいかぎりです!ありがとうございますー!

YUKA | 2013.07.21(Sun) 21:19:49 | URL | EDIT
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プロフィール

YUKA

Author:YUKA
ある日突然、ユノに恋をしました。
気付けば、チャンミンに構って欲しいユノと、ユノの側にいてくれるチャンミンの図に、萌えまくっていました。腐り具合は、きっとこれから進行してゆくのでしょう。

東方神起ありがとう!

「東方神起 RISE AS GOD」
「東方神起 LIVE TOUR 2015 WITH」




素敵な画像をお借りしました。
ありがとうございます。
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