濃密だったスタジオの空気が少し薄くなった。

なんでだろうと目を動かすと、チャンミンさんがいた。
無意識のうちに、ダンスに力が入る。


    負けたくない、そう思っている自分がいるらしい。


おこがましいにもほどがあるけれど
こればかりはどうしようもできない。

だから、今の気持ちを全身で表現することに没頭した。










     【僕らの、/04-4. ミンジュンside】











ユノ先輩も気づいていたのだろう。
曲が終わると、余韻すら感じる間も惜しいといった様子で、チャンミンさんのほうに向かおうとする。

    正直、面白くない。

だから、自分が先に挨拶に赴く。



「ソロでデビュー予定のミンジュンです。よろしくお願いします」



ユノ先輩を真似て挨拶をする。
顔を上げると、チャンミンさんがじっとこちらを見ていた。


無表情。

この人も、あんまり感情が読めない。
というか表に出さないのだろう。

けれど、それが怖いというわけではない。
興味がありません、という感じだ。
でも、周りが無視できないほどの、圧倒的な存在感とオーラを纏っているから
こっちを見てほしい、この人の特別になってみたい、そんな願望がわきあがってくるのだろう。






そんなことを思っていたら、不意に、その顔が和らいだ。

「東方神起のチャンミンです。こちらこそよろしくお願いします」

頭を下げられると、やっぱり先輩だからだろうか。
戸惑う。
しかし、顔を上げたチャンミンさんを見て、息を飲んでしまった。



先ほどの無表情はなんだったのか……
油断させるにもほどがある!


一言でいえば王子様。
そうそう、女子の憧れ、白馬が似合う、アレだ。

俺より高いと思われる長身にくわえ、洋服の上からでも分かる、程よい筋肉質の体。
そしてユノ先輩に勝るとも劣らない、抜群のプロポーション。
笑顔と相まって、艶っぽさも感じてしまう。

さらさらの髪は艶やかで、やわらかそうだし。
普段ぱっちりしている大きな瞳が細められると、キラキラにデコレーションした背景が見えてしまう始末。
チラと白い歯を見せてはにかむ姿は、可愛い…いや、そんな言葉じゃチープすぎる。

とにかく、王子様という表現がぴったりだった。

このルックスであの激しいダンスと甘くて力強い歌を同時にこなすのだから、
後輩から憧れのアイドルに東方神起の名前が挙がるのは当然だろう。






この人が、ユノ先輩の隣に立つ人………納得せざるを得ない。



今の俺は張り合う舞台にも上れていない。

けれど      







闘争心が湧いてくる。
同じ男としても、負けたくない。

俺の考えはていることはチャンミンさんにも伝わってしまっただろう。

部屋の空気が一気に重くなる。

自分の気持ちを隠す気はないからいいんだけど。







宣戦布告。








おもむろにチャンミンさんの手がユノ先輩に伸びた。
自分の方に引き寄せる。



その行動はまるで、

『ユノ先輩は俺のもの』

そう宣言しているかのようだった。



久しぶりに、心の奥が悪い方向にざわめき立つ。











その時、場にふさわしいとは思えない、のんきな声が響いた。


「あーあ。チャンミン汗だくじゃん。走ってきたのか?」


俺の目も、チャンミンさんの目も、一斉にユノ先輩に流れる。
ユノ先輩は自分の首にかけていたタオルでチャンミンさんの汗をぬぐう。

「え! いや、そういうわけじゃないですけど…」


一瞬の、動揺。
チャンミンさんはちょっとバツの悪そうな顔をして、ユノ先輩からタオルを奪った。


いやいや、この反応、どう見ても爆走してきたでしょ!
心の中でつっこんでしまった。

ユノ先輩はちょっと嬉しそうだし。
しかも、絶対、チャンミンさんが走ってきた理由、分かってるし。



「ふぅん。で、何か用だったんじゃないの?」


チャンミンさんが黙る。
ユノ先輩はニコニコしながらその様子を見ていた。


ブラック天使、発動中。
間違いない。


しばしの沈黙の後、さっきより控えめな声が呟く。


「………迎えに来ただけです」


言わせた!!

普段なら絶対「別に用はないです」的なそっけないセリフを言っているはず!
俺への対抗意識とか、もろもろの感情によって出た、素直な言葉なのだろう。

って、俺!なに分析しちゃってるんだ…



「そっか。チャンミナ~、優しいじゃ~ん!」


嬉しいを全身で表現するように、ユノ先輩が抱きついた。
それを当り前のように受けるチャンミンさん。
さっきの険はどこへやら。

照れ笑いに似た、やっぱり王子様的笑みを浮かべるのであった。






二人のやり取りに、思わずため息が漏れてしまう。
目の前でこれ…凹むしかないだろう。
相思相愛を見せつけられているのだから。


そんな俺に気付いてか、ユノ先輩がチラっとこっちを見た。



……その笑顔はなんだ?
当て馬的役割をしてくれた俺にありがとう、ってところか。



まったく、ブラック天使め。



けれど、ユノ先輩があんな風に幸せそうに笑っているだけで、俺まで幸せな気持ちになるのはなぜだろう。
告白したわけじゃないけど、ある意味フラれている状況にも関わらず。

本当に不思議な人だ。


ユノ先輩の笑顔を引き出すのがチャンミンさんだけなのであれば、
それはそれでいいってことにするしかないだろう。


俺ってば、心が広すぎる。





けれど、宣戦布告は撤回しない。

いつもでユノ先輩の笑顔を守れるように、好きでいよう。







end..
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本人たちは無意識のうちに、日々ラブラブっぷりを披露していることでしょう。

それが周囲を幸せにする。
私も幸せになる(笑)

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ミンジュン氏はいかがでした?
東方神起以外の知識がまったくないため、生まれたキャラクター・ミンジュン氏でありますが、
少しでも皆様に愛されると嬉しいかぎりでございます…
今後もとよろしくお願いします!!
(また出てくるのか!?)
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コメント

ミンの可愛さはライバル君でさえ魅了してしまうんですね。

わかる。わかる。

ユノの行動は計算なのか?天然なのか?

続きを楽しみにしています。

おやぶん | 2013.07.10(Wed) 06:55:13 | URL | EDIT

ありがとうござます。

>おやぶんさん
チャンミンはほんと可愛いですよねぇ。
でもかっこいい!!
お話、がんばりますー♪
また遊びにいらしてくださいね(^^)

YUKA | 2013.07.11(Thu) 10:51:33 | URL | EDIT
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プロフィール

YUKA

Author:YUKA
ある日突然、ユノに恋をしました。
気付けば、チャンミンに構って欲しいユノと、ユノの側にいてくれるチャンミンの図に、萌えまくっていました。腐り具合は、きっとこれから進行してゆくのでしょう。

東方神起ありがとう!

「東方神起 RISE AS GOD」
「東方神起 LIVE TOUR 2015 WITH」




素敵な画像をお借りしました。
ありがとうございます。