tare.gif 【タレソカ学園高校/14.】






カリカリカリカリ……
カツッ、カラカラコロカラカラン…



「あ。」



カリカリカリカリ……
カツッ、カッ、カラカラコロカラカラン…カラ…



「おっと。」



カリカリカリカリ……
カチャッ…カツ、カラカラコロカラカラン……




「悪ィ」
「もーっっ! 悪いなんて1ミリたりとも思ってないでしょう!?
 さっきから何ですか、わざとですか、嫌がらせですか、天然ですか!
 シャーペンが僕に使って欲しいとでも言ってるんですか、おでこの眼鏡ででこでこでこりんで」
「し   っ!」

ユノは僕を遮って、ぴんと立てた人差し指を唇に押し当てた。






そう、ここは図書館。
どこぞの秘密基地かっていうだたっ広さと、中世ヨーロッパですかっていう内装で
高級ブランドショップ以上に優雅な間隔で並べられた本棚たち。
壁際には、木製なのに手触りがなめらかで広々とした机が5mくらいの等間隔でびしっと並んでいて、
暗さをカバーするための可愛らしいテーブルライトが、その上でオシャレに光っている。
ロウソクでなくて、何よりだ。

僕とユノは、その中でも奥まった場所にある机を借りている。
4人掛けだけど、左隣にユノ。正面と斜め前には誰も座っていない。

ユノの言う、“やること”が“勉強”だというから図書館に来たのに……

数式で埋まったノートを見下ろす。
最後の文字は、変な方向にシャーッとなっていた。


数秒前までユノの指で体操選手のようにくるっくる回っていたシャーペンが、
宙を舞ってカランっと音を立てて着地し、コロロンっと転がって僕の指に体当たりした結果である。


これが1回目?ノンノンノン。5分に1回くらいのペース。
かれこれ1時間以上続いているのだから、単純計算で 60÷5=12 回以上。
久しぶりにする高校の勉強が面白くて楽しんでいるというのに
こんなに邪魔されてはイラッとしてしまうのも仕方がないと思う。
なのにユノは、


「チャンミンて…」

相変わらず僕の心境とは正反対の、のんびりした声で、

「…我慢して我慢して、爆発する系なんだな」

性格分析をしてきた。
うん、たしかにそうかもしれない。けれど、


「…………へぇ…。」


今この瞬間、僕のこめかみがピクリとなったのはそこじゃない。
ユノのへらっとした笑顔がちょっと引きつる。

「なるほど。僕が我慢してたこと知ってたんですね。つまり分かっててわざ…」
「違う!違うって~。わざと…ぅん、そーゆうのじゃないからっ!
 ほら勉強ってさ、集中力が大切じゃん?あー、何事もだけど。…で、鍛えてたんだよ」

意味の分からない釈明をもごもごと口にしながら顔の前で手を振り、
さり気なくシャーペンを回収しようとするから、

「これは預かっておきます」
届かない位置に移動させた。

「えー、それないと勉強できないじゃん」
再びシャーペンに伸びてくる手。
僕はそれを妨害しながら、ユノの前に堂々と広げられた数行しか書かれていないノートを顎で示す。

「全然進んでないくせに何言ってるんですか」
「見てわかんねぇの?」
「何がですか」
「エアースタディだ」

なんて、悪びれることもなく、堂々と、横文字であほなことを、しかも得意げに言ってのけるから

「…それはつまり、“勉強してるふり”ってことですよね」

って翻訳すると、ユノの顔からみるみるうちに元気がなくなり、
終いにはこんにゃくみたいに“くにゃぺたっ”と音が聞こえる感じで上半身が机にくっついた。

そして、顔だけこっちに向けて僕を見上げる。



「………チャンミン、厳しい…」



口を“ 3 ”の形にしてちょっとスネてる感をアピールされても、
ため息をついて心境をアピールしたいのは、むしろユノとシャーペンに勉強を邪魔されている僕のほうだ。

それでも…机でうにゅっと潰れたほっぺもその口元も、しょぼくれた瞳さえも
可愛いだなんて一瞬でも思ってしまった僕に、怒ったふりが続けられるわけもなかった。










続く..

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プロフィール

YUKA

Author:YUKA
ある日突然、ユノに恋をしました。
気付けば、チャンミンに構って欲しいユノと、ユノの側にいてくれるチャンミンの図に、萌えまくっていました。腐り具合は、きっとこれから進行してゆくのでしょう。

東方神起ありがとう!

「東方神起 RISE AS GOD」
「東方神起 LIVE TOUR 2015 WITH」




素敵な画像をお借りしました。
ありがとうございます。